2026年10月19日、日経平均株価は前週末比407円59銭安(0.62%安)の6万4916円70銭で反落しました。一方、TOPIX(東証株価指数)は1.48ポイント高の4067.48で、小幅に上げています。
結論から書くと、日経平均の下げの約9割は、東京エレクトロン、ファーストリテイリング、ソフトバンクグループの3銘柄による押し下げでした。高配当株の多い業種では、電気・ガス業がプラス1.25%、卸売業がプラス0.65%と上げています。個別では、GMOグローバルサイン・ホールディングスが取引終了後に年間配当予想を59.67円から74.35円へ引き上げました。
この記事では、10月19日の下げの中身を指数・寄与度・業種に分けて整理し、なぜ日経平均とTOPIXの向きが分かれたのかを数字で確認します。そのうえで、GMOグローバルサインの増配の内容と、高配当株を持つ立場で何を見ればよいかをまとめます。
結論:日経平均は反落、TOPIXは小幅高
| 項目 | 10月19日 | 前週末比 |
|---|
| 日経平均株価 | 64,916.70円 | −407.59円(−0.62%) |
| TOPIX | 4,067.48ポイント | +1.48ポイント(+0.04%) |
| 東証プライムの値上がり/値下がり銘柄数 | 621銘柄/873銘柄 | 値下がりは5割超 |
| 東証プライムの売買代金 | 概算6兆7,835億円 | 売買高は20億6,192万株 |
※銘柄数は株探。フィスコは値上がり銘柄の比率を40.0%、値下がり銘柄の比率を56.2%と伝えています。
日経平均の変化率がマイナス0.62%だったのに対し、TOPIXはプラス0.04%でした。差は0.66ポイントで、この日はTOPIXのほうが強い動きでした。株探は、プライム市場の売買代金が7兆円台を割り込み低調だったと伝えています。
日経平均はなぜ下げたのか
報じられた背景:米国の半導体株安とAI関連への不安
フィスコによると、前週末16日の米国市場は主要株価指数がそろって下落し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は4%近く急落しました。AIクラウドのコアウィーブが再び売られてAI債務への不安が再燃し、原油価格の上昇も投資家心理を冷やしたことから、東京市場では半導体・AI関連株が売られました。株探・Media-IRも、米ハイテク株安・米半導体株安とコアウィーブを巡る不安が重荷になったと伝えています。いずれも報道が挙げた背景で、どの材料がどれだけ株価を動かしたかを数字で切り分けることはできません。
取引時間中の動き:一時1400円超安から下げ渋り
フィスコと株探によると、日経平均は504円73銭安の6万4819円56銭で取引を始め、前場には6万3831円78銭まで下げました。下げ幅は一時1400円を超え、フィスコによると取引時間中としては9月17日以来、約1カ月ぶりに6万4000円を割り込んでいます。
その後は下げ渋りました。フィスコによると後場は押し目買いで下げ幅を縮め、株探によると海外機関投資家とみられる日経225先物への買いが入り、取引後半には6万5000円台を回復する場面もありました。
寄与度で見ると、下げは半導体などの値がさ株が中心
寄与度は、各銘柄の値動きが日経平均を何円動かしたかを示す数字です。フィスコの集計による10月19日の主な寄与度は次のとおりです。
| 銘柄 | 日経平均への寄与度 |
|---|
| 東京エレクトロン | −141.58円 |
| ファーストリテイリング | −139.97円 |
| ソフトバンクグループ | −80.10円 |
| イビデン | −34.79円 |
| レーザーテック | −21.71円 |
| リクルートホールディングス | +35.90円 |
| ベイカレント | +18.37円 |
※寄与度はフィスコの集計(株探・Media-IRと銘柄名で照合)。日経平均の構成銘柄は値上がり111、値下がり108、変わらず6でした。
407円安の約9割は3銘柄の押し下げ
ここからは、フィスコの寄与度と日経平均の前週末比から計算した数字です(単純な割合で、予想ではありません)。
| 比べるもの | 合計 | 上位3銘柄(東京エレクトロン・ファーストリテイリング・ソフトバンクグループ) | それ以外 |
|---|
| 日経平均の下げ | 407.59円 | 361.65円(約89%) | 差し引き45.94円(約11%) |
| 値下がり108銘柄の押し下げ | 608.46円 | 361.65円(約59%) | 残り105銘柄で246.81円(約41%) |
値上がり111銘柄の押し上げは合計200.87円で、値下がり銘柄の押し下げ608.46円と差し引きすると、ちょうど407.59円安になります。
日経平均だけを見ると407円の下げですが、3銘柄を除いた差し引きは約46円の下げにとどまる計算です。プライム市場では値上がり銘柄も4割ありました。株価の高い一部の銘柄の動きが、日経平均に大きく表れた一日だったといえます。
NT倍率(日経平均÷TOPIX)は、16日の16.066倍から15.960倍に下がりました。
高配当株の業種は電気・ガス・商社が上昇
高配当株の多い業種の騰落率
10月19日は、東証33業種のうち21業種が上昇し、12業種が下落しました。高配当株が多い業種の騰落率は次のとおりです。
| 業種 | 10月19日の騰落率 |
|---|
| 電気・ガス業 | +1.25% |
| 卸売業(商社を含む) | +0.65% |
| 保険業 | +0.30% |
| 医薬品 | +0.17% |
| 銀行業 | +0.11% |
| 情報・通信業 | −0.47% |
※トレーダーズ・ウェブ・松井証券・フィスコの業種別騰落率(2026年10月19日)。
上昇率の上位は鉱業(+3.41%)、海運業(+1.84%)、石油・石炭製品(+1.83%)でした。下落率の上位は非鉄金属(−1.18%)、電気機器(−0.69%)、繊維製品(−0.65%)です。
守りの株・内需株へ資金が移ったとの報道
フィスコによると、この日は医薬品、商社、小売などのディフェンシブ株や内需株に資金がシフトしました。Media-IRも、資源・内需関連などへの選別買いが相場を下支えしたと伝えています。
ここからは分析です。半導体株が売られた日に、配当で人気のある業種が下支えに回った形です。ただ、電気・ガス業は前の取引日の16日にはマイナス0.74%で、33業種で唯一下げていました。一日ごとに向きが入れ替わっているので、この日の動きだけで流れが変わったと判断するのは早いと考えています。
GMOグローバルサインが年間配当予想を74.35円へ引き上げ
会社の開示内容
東証プライムに上場するGMOグローバルサイン・ホールディングス(3788)は10月19日16時05分、2026年12月期の業績予想と配当予想の修正を発表しました。
- 期末配当予想(年間配当)を1株59.67円から14.68円増配の74.35円へ(第2四半期末の配当はなし)
- 前期(2025年12月期)の年間配当実績は56.91円
- 親会社株主に帰属する当期純利益の予想を10億5200万円から13億1200万円へ(24.7%増)、1株当たり当期純利益を91.79円から114.38円へ上方修正
- 売上高222億8600万円、営業利益16億2200万円、経常利益15億8900万円の予想は据え置き
- 修正の理由は、GMOデジタルラボの株式譲渡に伴う特別利益(4億4047万6000円)の計上や為替差益など
- 配当の基本方針は「連結配当性向65%または株主資本配当率(DOE)4%のいずれか高い方を目安」(2026年12月期から)
配当性向は利益のうち配当に回す割合、DOE(株主資本配当率)は純資産に対してどれだけ配当を出すかの目安です。新しい1株利益114.38円に対して年間配当74.35円は、配当性向にすると約65%で、会社が掲げる方針どおりの数字です(会社開示の数字からの計算)。
株価と配当利回り
発表は取引終了後だったため、10月19日の終値2355円(前週末比88円安、3.60%安)は発表前の株価です。
| 項目 | 値 |
|---|
| 年間配当予想の増額 | +14.68円(59.67円→74.35円、約1.25倍) |
| 前期実績との比較 | +17.44円(56.91円→74.35円) |
| 新しい予想での配当利回り(10月19日の終値) | 約3.16% |
| 100株を買うのに必要な額(10月19日の終値、手数料等を除く) | 23万5500円 |
| 100株での年間配当(新しい予想、税引前) | 7435円 |
| 時価総額(10月19日15時30分時点) | 約275億円(規模区分の目安では小型) |
※配当・業績は会社の開示(TDnet)、株価は株探・Yahoo!ファイナンス、時価総額はYahoo!ファイナンス・株探。利回り・増減・100株あたりの金額は会社開示と株価からの計算です。
ここからは分析です。配当性向65%という方針に沿った増配で、配当額の決まり方は分かりやすい開示です。一方で、今回の利益の上方修正は子会社株式の売却益や為替差益によるもので、売上高と営業利益の予想は変わっていません。一度きりの利益が配当を押し上げている面があるため、来期も同じ水準の配当になるとは限りません。また、時価総額約275億円の小型株で、株価の値動きは大きくなりやすい点にも注意が必要です。翌営業日以降の株価の反応と、本業の利益の推移を確認したいところです。
米国株・金利・為替
| 項目 | 値 | 前回比 |
|---|
| ダウ工業株30種平均(10月16日) | 52,002.41ドル | −175.28ドル(反落) |
| ナスダック総合株価指数(10月16日) | 26,140.03 | 約−573 |
| S&P500種株価指数(10月16日) | 7,659.44 | −84.62(1.1%安) |
| 米10年国債利回り(米財務省、10月16日) | 5.09% | — |
| ドル円(日本銀行、10月19日17時) | 158円16〜18銭 | 16日17時から0.16円の円安・ドル高 |
※ナスダックの下げ幅はAP通信が572.99ポイント、共同通信が573.00ポイントと伝えています。
共同通信によると、16日の米国株は、AI関連銘柄の将来の収益性への懸念や、AI関連企業の巨額投資に伴う過剰債務への警戒からハイテク株を中心に売られ、中東情勢の緊迫化による原油先物の上昇も投資家心理を冷やしました。アルファベットやエヌビディアが売られ、シェブロンが買われています。フィスコは、FRBのウォーシュ議長が利上げを示唆しなかったことで10月の会合での利上げ観測は後退したものの、コアウィーブの再下落でAI債務への不安が再燃したと伝えています。
高配当株を持つ立場で確認したいこと
ここからは、この日の数字から読み取れる確認点の整理です。売買をすすめるものではありません。
- 日経平均だけで相場を判断しない。 この日は日経平均が407円安でも、TOPIXは上げていました。下げの約9割が3銘柄の押し下げだったように、日経平均は一部の値がさ株の影響を強く受けます。高配当株の多くはTOPIXや業種別の動きのほうが実感に近いことがあります。
- 業種ごとに確認する。 電気・ガスや商社が上げた一方、情報・通信は下げました。電気・ガスは前の取引日に下げていたので、一日の動きで流れを決めないようにしたいところです。
- 増配は、利益の中身まで見る。 GMOグローバルサインは配当性向65%の方針どおりの増配ですが、利益の上積みは売却益や為替差益によるものです。利回りだけでなく、配当を支える利益が続くものかを確認するのが大切です。
- 配当は株価ではなく会社の利益と方針で決まる。 指数が大きく動いても配当方針が変わるわけではないので、決算や会社の開示で確認するのが基本です。
今後の予定
| 日付 | 予定 |
|---|
| 10月21日(米国時間) | テスラ・メタの7〜9月期決算(いずれも取引終了後) |
| 10月23日 | 全国消費者物価指数(9月分、8時30分公表予定) |
| 10月27日・28日 | 米連邦公開市場委員会(FOMC) |
| 10月29日・30日 | 日銀の金融政策決定会合 |
| 10月30日 | TOPIXの初回の定期入替 |
今週は米国でテスラとメタの決算が予定されています。米国の決算を受けて半導体株が落ち着くか、電気・ガスや商社の上げが続くかを、あわせて確認したいところです。
今週は米国の決算と国内の物価統計、月末は日米の金融政策とTOPIXの入替と、確認したい予定が続きます。まとめ
- 10月19日の日経平均は407円59銭安の6万4916円70銭で反落しました。TOPIXは1.48ポイント高と小幅に上げています。
- 米国の半導体株安を受けて半導体株が売られ、東京エレクトロン1銘柄で約142円押し下げました。
- 日経平均の下げの約9割は、東京エレクトロン・ファーストリテイリング・ソフトバンクグループの3銘柄によるものでした。
- 高配当株の多い業種では電気・ガスが1.25%高、卸売が0.65%高。21業種が上昇しました。
- GMOグローバルサインは年間配当予想を74.35円へ引き上げました。新しい予想での利回りは約3.16%(発表前の終値で計算)です。
- 日経平均、TOPIX、業種別騰落率、会社開示を分けて確認すると、一部の値がさ株の下落と高配当株全体の動きを混同しにくくなります。
出典・参考
- 株探「【↓】日経平均 大引け| 反落、米ハイテク株安を受け半導体関連が軟調 (10月19日)」 リンク
- フィスコ(財経新聞配信)「日経平均は反落、米ハイテク株安で朝方急落も後場に下げ渋る」 リンク
- フィスコ(財経新聞配信)「日経平均寄与度ランキング(大引け)~日経平均は反落、東エレクとファーストリテの2銘柄で約281円押し下げ」 リンク
- Media-IR(日本インタビュ新聞)「【株式市場】日経平均407円安で反落、朝方1400円超安から下げ幅縮小」 リンク
- フィスコ(財経新聞配信)「米半導体株安を受け売り先行スタートも押し目買い意欲強く戻り歩調に【クロージング】」 リンク
- 日本経済新聞「東証大引け 日経平均は7日ぶり反発 AI半導体に買い戻し」 リンク
- 日本経済新聞「日経平均大引け 7日ぶり反発 898円高の6万5324円」 リンク
- フィスコ(財経新聞配信)「日経平均大引け:前日比898.34円高の65324.29円」 リンク
- THE GOLD ONLINE(幻冬舎ゴールドオンライン)「大幅増配「186円→234円」のサプライズ発表でストップ高…プライム値上がり1位となった〈好決算銘柄〉の正体【10月16日の国内株式市場概況】」 リンク
- トレーダーズ・ウェブ「業種別ランキング(東証33業種・2026年10月19日)」 リンク
- 松井証券「業種別株式ランキング 値上がり率(2026/10/19 15:30)」 リンク
- フィスコ(財経新聞配信)「東証業種別ランキング:鉱業が上昇率トップ」 リンク
- GMOグローバルサイン・ホールディングス(TDnet適時開示)「通期業績予想の修正(上方修正)および配当予想の修正(増配)に関するお知らせ(2026年10月19日)」 リンク
- 株探「GMO-GS(3788)株価・基本情報(2026/10/19 15:30)」 リンク
- 株探「★本日の【サプライズ決算】速報 (10月19日)」 リンク
- Yahoo!ファイナンス「GMOグローバルサイン・ホールディングス(株)【3788】:株価・時価総額(2026/10/19 15:30)」 リンク
- AP通信(WTOP配信)「How major US stock indexes fared Friday 10/16/2026」 リンク
- AP通信(La Nacion配信)「How major US stock indexes fared Friday 10/16/2026」 リンク
- 共同通信(Yahoo!ニュース配信)「NY株反落、175ドル安 AI懸念ハイテク株に売り」 リンク
- フィスコ(Investing.com配信)「NYダウは175.28ドル安、AI債務不安が再燃」 リンク
- U.S. Department of the Treasury「Daily Treasury Par Yield Curve Rates (2026)」 リンク
- 日本銀行「外国為替市況(2026年10月19日)」 リンク
- 日本銀行「外国為替市況(2026年10月16日)」 リンク
- テスラ(米SEC提出資料)「Tesla Third Quarter 2026 Production, Deliveries & Deployments(Form 8-K Exhibit 99.1)」 リンク
- Meta Platforms「Meta to Announce Third Quarter 2026 Results」 リンク
- 政府統計の総合窓口(e-Stat)「公表予定:消費者物価指数(総務省)」 リンク
- 米連邦準備制度理事会(FRB)「Meeting calendars and information(2026 FOMC Meetings)」 リンク
- 日本銀行「金融政策決定会合の運営(開催日程)」 リンク
- JPX総研「TOPIX初回定期入替における選定結果(2026年10月30日実施)及び構成銘柄一覧(2026年10月7日公表)」 リンク
- JPX総研「東証指数算出要領(TOPIX)」 リンク
本記事は、市場データと会社開示を整理したもので、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は、ご自身の責任で行ってください。
この記事の前提
本記事は、筆者が実際に行っている高配当株投資、配当金管理、株主優待利用の記録をもとに作成しています。記事内の数値や見解は、公開日または最終更新日時点の情報です。
出典・確認日
配当金や保有状況は、証券口座の入金履歴、資産管理シート、企業IR・公式資料などを確認して整理しています。確認日:2026年10月19日
投資助言ではありません
本記事は特定の銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。投資判断は、ご自身のリスク許容度や資産状況を踏まえて行ってください。
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投資ニュース解説
日経平均407円安でもTOPIXは小幅高、下げの約9割は3銘柄|10月19日の高配当株とGMOグローバルサインの増配
2026年10月19日、日経平均株価は前週末比407円59銭安(0.62%安)の6万4916円70銭で反落しました。一方、TOPIX(東証株価指数)は1.48ポイント高の4067.48で、小幅に上げています。
結論から書くと、日経平均の下げの約9割は、東京エレクトロン、ファーストリテイリング、ソフトバンクグループの3銘柄による押し下げでした。高配当株の多い業種では、電気・ガス業がプラス1.25%、卸売業がプラス0.65%と上げています。個別では、GMOグローバルサイン・ホールディングスが取引終了後に年間配当予想を59.67円から74.35円へ引き上げました。
この記事では、10月19日の下げの中身を指数・寄与度・業種に分けて整理し、なぜ日経平均とTOPIXの向きが分かれたのかを数字で確認します。そのうえで、GMOグローバルサインの増配の内容と、高配当株を持つ立場で何を見ればよいかをまとめます。
結論:日経平均は反落、TOPIXは小幅高
※銘柄数は株探。フィスコは値上がり銘柄の比率を40.0%、値下がり銘柄の比率を56.2%と伝えています。
日経平均の変化率がマイナス0.62%だったのに対し、TOPIXはプラス0.04%でした。差は0.66ポイントで、この日はTOPIXのほうが強い動きでした。株探は、プライム市場の売買代金が7兆円台を割り込み低調だったと伝えています。
日経平均はなぜ下げたのか
報じられた背景:米国の半導体株安とAI関連への不安
フィスコによると、前週末16日の米国市場は主要株価指数がそろって下落し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は4%近く急落しました。AIクラウドのコアウィーブが再び売られてAI債務への不安が再燃し、原油価格の上昇も投資家心理を冷やしたことから、東京市場では半導体・AI関連株が売られました。株探・Media-IRも、米ハイテク株安・米半導体株安とコアウィーブを巡る不安が重荷になったと伝えています。いずれも報道が挙げた背景で、どの材料がどれだけ株価を動かしたかを数字で切り分けることはできません。
取引時間中の動き:一時1400円超安から下げ渋り
フィスコと株探によると、日経平均は504円73銭安の6万4819円56銭で取引を始め、前場には6万3831円78銭まで下げました。下げ幅は一時1400円を超え、フィスコによると取引時間中としては9月17日以来、約1カ月ぶりに6万4000円を割り込んでいます。
その後は下げ渋りました。フィスコによると後場は押し目買いで下げ幅を縮め、株探によると海外機関投資家とみられる日経225先物への買いが入り、取引後半には6万5000円台を回復する場面もありました。
寄与度で見ると、下げは半導体などの値がさ株が中心
寄与度は、各銘柄の値動きが日経平均を何円動かしたかを示す数字です。フィスコの集計による10月19日の主な寄与度は次のとおりです。
※寄与度はフィスコの集計(株探・Media-IRと銘柄名で照合)。日経平均の構成銘柄は値上がり111、値下がり108、変わらず6でした。
407円安の約9割は3銘柄の押し下げ
ここからは、フィスコの寄与度と日経平均の前週末比から計算した数字です(単純な割合で、予想ではありません)。
値上がり111銘柄の押し上げは合計200.87円で、値下がり銘柄の押し下げ608.46円と差し引きすると、ちょうど407.59円安になります。
日経平均だけを見ると407円の下げですが、3銘柄を除いた差し引きは約46円の下げにとどまる計算です。プライム市場では値上がり銘柄も4割ありました。株価の高い一部の銘柄の動きが、日経平均に大きく表れた一日だったといえます。
NT倍率(日経平均÷TOPIX)は、16日の16.066倍から15.960倍に下がりました。
高配当株の業種は電気・ガス・商社が上昇
高配当株の多い業種の騰落率
10月19日は、東証33業種のうち21業種が上昇し、12業種が下落しました。高配当株が多い業種の騰落率は次のとおりです。
※トレーダーズ・ウェブ・松井証券・フィスコの業種別騰落率(2026年10月19日)。
上昇率の上位は鉱業(+3.41%)、海運業(+1.84%)、石油・石炭製品(+1.83%)でした。下落率の上位は非鉄金属(−1.18%)、電気機器(−0.69%)、繊維製品(−0.65%)です。
守りの株・内需株へ資金が移ったとの報道
フィスコによると、この日は医薬品、商社、小売などのディフェンシブ株や内需株に資金がシフトしました。Media-IRも、資源・内需関連などへの選別買いが相場を下支えしたと伝えています。
ここからは分析です。半導体株が売られた日に、配当で人気のある業種が下支えに回った形です。ただ、電気・ガス業は前の取引日の16日にはマイナス0.74%で、33業種で唯一下げていました。一日ごとに向きが入れ替わっているので、この日の動きだけで流れが変わったと判断するのは早いと考えています。
GMOグローバルサインが年間配当予想を74.35円へ引き上げ
会社の開示内容
東証プライムに上場するGMOグローバルサイン・ホールディングス(3788)は10月19日16時05分、2026年12月期の業績予想と配当予想の修正を発表しました。
配当性向は利益のうち配当に回す割合、DOE(株主資本配当率)は純資産に対してどれだけ配当を出すかの目安です。新しい1株利益114.38円に対して年間配当74.35円は、配当性向にすると約65%で、会社が掲げる方針どおりの数字です(会社開示の数字からの計算)。
株価と配当利回り
発表は取引終了後だったため、10月19日の終値2355円(前週末比88円安、3.60%安)は発表前の株価です。
※配当・業績は会社の開示(TDnet)、株価は株探・Yahoo!ファイナンス、時価総額はYahoo!ファイナンス・株探。利回り・増減・100株あたりの金額は会社開示と株価からの計算です。
ここからは分析です。配当性向65%という方針に沿った増配で、配当額の決まり方は分かりやすい開示です。一方で、今回の利益の上方修正は子会社株式の売却益や為替差益によるもので、売上高と営業利益の予想は変わっていません。一度きりの利益が配当を押し上げている面があるため、来期も同じ水準の配当になるとは限りません。また、時価総額約275億円の小型株で、株価の値動きは大きくなりやすい点にも注意が必要です。翌営業日以降の株価の反応と、本業の利益の推移を確認したいところです。
米国株・金利・為替
※ナスダックの下げ幅はAP通信が572.99ポイント、共同通信が573.00ポイントと伝えています。
共同通信によると、16日の米国株は、AI関連銘柄の将来の収益性への懸念や、AI関連企業の巨額投資に伴う過剰債務への警戒からハイテク株を中心に売られ、中東情勢の緊迫化による原油先物の上昇も投資家心理を冷やしました。アルファベットやエヌビディアが売られ、シェブロンが買われています。フィスコは、FRBのウォーシュ議長が利上げを示唆しなかったことで10月の会合での利上げ観測は後退したものの、コアウィーブの再下落でAI債務への不安が再燃したと伝えています。
高配当株を持つ立場で確認したいこと
ここからは、この日の数字から読み取れる確認点の整理です。売買をすすめるものではありません。
今後の予定
今週は米国でテスラとメタの決算が予定されています。米国の決算を受けて半導体株が落ち着くか、電気・ガスや商社の上げが続くかを、あわせて確認したいところです。
まとめ
出典・参考
本記事は、市場データと会社開示を整理したもので、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は、ご自身の責任で行ってください。
この記事の前提
本記事は、筆者が実際に行っている高配当株投資、配当金管理、株主優待利用の記録をもとに作成しています。記事内の数値や見解は、公開日または最終更新日時点の情報です。
出典・確認日
配当金や保有状況は、証券口座の入金履歴、資産管理シート、企業IR・公式資料などを確認して整理しています。確認日:2026年10月19日
投資助言ではありません
本記事は特定の銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。投資判断は、ご自身のリスク許容度や資産状況を踏まえて行ってください。
運営者や情報の扱い方については、運営者情報、編集方針・情報の出典、プライバシーポリシー、お問い合わせをご確認ください。
ぺろり
地方在住の35歳会社員。妻と子どもの3人家族、住宅ローンあり、車2台必須の家計で高配当株投資を継続中。2025年の税引後年間配当は790,742円、2021年から2026年6月までの税引後受取配当は累計3,210,166円です。SBI証券・楽天証券の実入金データをもとに、毎月の配当実績、株主優待、配当管理アプリ、新NISAを実体験ベースで記録しています。
-投資ニュース解説