2026年10月23日、日経平均株価は前日比214円68銭安(0.34%安)の6万2693円16銭で、2日続けて下げました。朝方は前日の米国でハイテク株が売られた流れを受けて下げ幅が一時1400円を超え、株探によると安値は6万1462円61銭でした。その後は買い戻しが入り、終値では下げ幅を大きく縮めています。
結論から書くと、この日は「日経平均は大きく戻したのに、高配当株の代表である銀行株は下げが続いた」一日でした。安値から終値までに1230円55銭戻し、朝の最大の下げの約85%を取り戻した一方、東証33業種では銀行業がマイナス2.28%で下落率のトップでした。株探は、長期金利の低下が続いて銀行株に売りが出たと伝えています。
この記事では、23日の値動きを指数・寄与度・業種に分けて整理し、銀行株の下げを金利の動きとあわせて確認します。そのうえで、年間配当予想を引き上げたKOAと、中間配当と自社株買いを発表したファナック、9月の全国消費者物価指数をまとめます。
結論:日経平均は0.34%安、TOPIXは0.79%安
| 項目 | 10月23日 | 前日比 |
|---|
| 日経平均株価 | 62,693.16円 | −214.68円(−0.34%) |
| 日経平均の安値(取引時間中) | 61,462.61円 | 前日終値から−1,445.23円 |
| TOPIX | 3,965.81ポイント | −31.69ポイント(−0.79%) |
| 東証プライムの値下がり銘柄の比率 | 61.2% | 値上がりは35.6% |
| 東証プライムの売買代金 | 概算8兆9383億円 | 売買高は28億8432万株 |
※指数はフィスコ・株探・Media-IR、安値は株探、比率はフィスコ。前日終値からの下げ幅は終値と安値からの計算です。
前日の22日は売買代金が概算7兆569億円でしたが、23日は8兆9383億円に増えました。日経平均の下落率は0.34%にとどまった一方、TOPIXは0.79%下げ、値下がり銘柄は6割を超えています。指数の下げ幅は小さくても、市場全体では売りが多い日でした。
日経平均はなぜ下げ、なぜ戻したのか
朝の下げ:米ハイテク株安とAI投資への懸念
フィスコによると、23日の東京市場は前日の米国市場でハイテク株が売られた流れを受け、半導体・AI関連株を中心に売られました。米メタ・プラットフォームズやテスラの決算を受け、AI分野への巨額投資が収益に結び付くかを巡る懸念が再燃し、中東情勢を巡る警戒から原油相場が上昇したことも重しになったと伝えています。
株探によると、日経平均は240円79銭安の6万2667円05銭で取引を始め、取引時間中としては7月31日以来、約3カ月ぶりに6万1000円台まで下げました。
後場の戻り:先物のプラス転換と半導体株の買い戻し
株探は、後場に米ナスダック100指数の先物がプラスに転じたことや、アドバンテストとソフトバンクグループの下げ幅が縮まったことを受けて、日経平均が下げ渋ったと伝えています。フィスコは、韓国の株価指数KOSPIが戻りに転じ、半導体株に買い戻しや値ごろ感からの買いが入ったと伝えました。終盤には6万2786円89銭まで戻しています。
いずれも報道が挙げた背景で、どの材料がどれだけ株価を動かしたかを数字で切り分けることはできません。
寄与度で見ると、TDKが約79円の押し下げ
フィスコの集計による23日の主な寄与度は次のとおりです。
| 区分 | 銘柄 | 日経平均への寄与度 |
|---|
| 押し下げ1位 | TDK | 約−78.88円 |
| 押し下げ2位 | 日東電工 | 約−23.77円 |
| 押し下げ3位 | ソフトバンクグループ | 約−23.46円 |
| 参考 | アドバンテスト | 約−6.47円 |
| 参考 | 東京エレクトロン | 約+4.05円 |
| 押し上げ1位 | ファーストリテイリング | 約+95.47円 |
| 押し上げ2位 | 中外製薬 | 約+18.30円 |
※寄与度はフィスコの集計(財経新聞・株探で配信)。日経平均の構成銘柄は値上がり81、値下がり144、変わらず0で、値上がり銘柄の寄与度の合計はプラス262.89円、値下がり銘柄の合計はマイナス477.57円でした。
前日の22日に約446.60円押し下げたアドバンテストは、23日は約6.47円の押し下げにとどまり、東京エレクトロンはわずかに押し上げました。
どれだけ戻したのか
ここからは、終値・安値・寄与度から計算した数字です(寄与度はフィスコの集計値を使った単純な割合で、予想ではありません)。
| 比べるもの | 数字 |
|---|
| 朝の最大の下げ(前日終値−安値) | 1445.23円 |
| 安値から終値までの戻り | 1230.55円 |
| 最大の下げのうち取り戻した割合 | 約85% |
| 終値での下げ214.68円に占めるTDKの押し下げの割合 | 約37% |
| 値上がり寄与の合計に占めるファーストリテイリングの割合 | 約36% |
| NT倍率(日経平均÷TOPIX) | 15.737倍→15.808倍 |
| 10月19日〜23日の5営業日の日経平均 | 差し引き2631.13円安 |
朝の下げのうち8割以上を取り戻し、終値での下げは最大の下げの約15%でした。NT倍率が上がったのは、日経平均よりTOPIXのほうが大きく下げたためです。前日はアドバンテストなど一部の値がさ株が日経平均を大きく押し下げましたが、23日はその銘柄の下げが小さくなり、日経平均の下げは小さく見えました。一方で、値下がり銘柄は6割を超えています。
日経平均の戻りと、市場全体の強さは分けて確認します。高配当株の業種:銀行が下落率トップ、不動産は上昇率トップ
高配当株の多い業種の騰落率
10月23日は、東証33業種のうち上昇が8業種、下落が25業種でした。高配当株が多い業種の騰落率は次のとおりです。
| 業種 | 10月23日の騰落率 | 10月22日の騰落率 |
|---|
| 保険業 | +0.28% | +1.30% |
| 電気・ガス業 | −0.04% | +0.41% |
| 証券・商品先物取引業 | −0.26% | −2.06% |
| その他金融業 | −0.53% | −0.60% |
| 卸売業(商社を含む) | −0.87% | +0.17% |
| 情報・通信業 | −1.32% | −1.12% |
| 銀行業 | −2.28% | −2.11% |
※フィスコ・松井証券の業種別騰落率(2026年10月23日・22日)。
上昇率の上位は不動産業(+2.05%)、小売業(+1.20%)、水産・農林業(+0.89%)、食料品(+0.63%)、医薬品(+0.54%)でした。下落率の上位は銀行業(−2.28%)、海運業(−2.10%)、非鉄金属(−1.76%)、鉄鋼(−1.48%)、機械(−1.42%)です。
メガバンクでは、三菱UFJフィナンシャル・グループの株価が3295円(78円安、2.31%安)でした。22日の58円安とあわせて、2日で136円下げています。会社予想の1株配当(2027年3月期)は96円で、Yahoo!ファイナンスの表示では配当利回り(会社予想)は2.91%でした。
銀行が下落率トップとなる一方、不動産や保険は上昇しました。銀行株の下げと金利の動き
株探によると、23日はりそなホールディングスが、長期金利の低下が続いて銀行株への売り圧力が強まったとして下げました。株探は、東京市場では長期金利の低下で金融株も売られたと伝えています。米国では、米財務省の公表値で10年国債の利回りが21日の5.13%から22日には4.96%へ下がり、5%を下回りました。
銀行業の騰落率は、20日がマイナス4.33%、21日がプラス2.33%、22日がマイナス2.11%、23日がマイナス2.28%でした。4日分を掛け合わせると約0.936倍で、4日間で約6.4%の下げです(業種別騰落率の表示値からの概算)。
ここからは分析です。一般に、金利が下がると銀行は貸し出しの利ざやが広がりにくいと見られやすく、銀行株には向かい風と受け止められがちです。ただし、23日の銀行株の下げを金利だけで説明できるかは確認できていません。また、日本の長期金利の当日の水準は一次情報で確認できなかったため、この記事では数値を扱いません。銀行株を持っている立場では、数日の値動きで判断せず、来週の日銀の金融政策決定会合と各行の決算を確認したいところです。
KOAが年間配当予想を78円へ増配
会社の発表
東証プライムに上場するKOA(6999)は10月23日の取引終了後、2027年3月期の期末配当予想を1株31円50銭から46円50銭へ15円引き上げ、年間配当予想を63円から78円に修正すると発表しました。前期(2026年3月期)の年間配当は32円です。
同時に、連結営業利益の予想を53億6000万円から83億1000万円へ55.0%増額しました。中国を中心としたAI関連機器向けの伸長などを理由に挙げています。なお、当期純利益の予想には、中国子会社の移転に伴う移転補償金30億9800万円の特別利益が含まれます(前回の予想に織り込み済み)。
KOAの配当方針は、1株当たり年間配当の下限を30円とし、連結配当性向30%前後を目安にするものです。修正後の1株当たり利益の予想260.07円に対して、年間配当予想78円の配当性向は約30%で、方針と同じ水準です。
株価と配当利回り
| 項目 | 修正前の予想 | 修正後の予想 |
|---|
| 年間配当予想 | 63円 | 78円 |
| 配当利回り(10月23日の終値1889円で計算) | 約3.34% | 約4.13% |
| 100株での年間配当(税引前) | — | 7800円 |
| 100株を買うのに必要な額(手数料等を除く) | — | 18万8900円 |
※配当・業績予想は会社の開示(2026年10月23日、TDnet)、株価は株探・Yahoo!ファイナンス。利回り・100株あたりの金額は会社開示と株価からの計算です。時価総額は約707億円(株探)で、規模区分の目安では小型です。
年間配当予想78円は、前期の32円の約2.4倍です。23日の株価は1889円(76円安、3.87%安)でしたが、配当予想の修正は取引終了後の発表なので、この株価には発表の内容は反映されていません。
ここからは分析です。配当性向の目安に沿った増配で、利益の予想が上がれば配当も増える仕組みです。裏返せば、業績が下振れすれば配当予想も変わり得ます。小型株は値動きが大きくなりやすいため、利回りの数字だけでなく、AI関連機器向けの需要が下期も続くかと、純利益に特別利益が含まれていることを確認したいところです。
新しい配当予想と、発表前の株価を使った参考利回りです。大型株ではファナックが中間配当と自社株買いを発表
時価総額で大型(約5兆4879億円、株探)のファナックは23日の取引終了後、9月30日を基準日とする中間配当を1株72円54銭にすると決めました。前期の中間配当は51円33銭で、約41%の増加です。ファナックは連結配当性向60%を基本方針としており、利益に応じて配当額が変わります。効力発生日は12月1日です。
あわせて、1000万株(自己株式を除く発行済株式総数の1.08%)・500億円を上限とする自社株買いも決めました。取得期間は10月26日から2027年4月30日までです。23日の株価は5587円(37円安)で、発表は取引終了後でした。
米国株・金利・為替と9月の物価
| 項目 | 値 | 前回比 |
|---|
| ダウ工業株30種平均(10月22日) | 52,867.98ドル | +11.89ドル |
| ナスダック総合株価指数(10月22日) | 26,008.86 | −694.00 |
| 米10年国債利回り(米財務省、10月22日) | 4.96% | 21日の5.13%から0.17ポイント低下 |
| ドル円(日本銀行、10月23日17時) | 156円95〜97銭 | 22日17時から0.27円の円高・ドル安 |
フィスコによると、22日の米国株式市場はまちまちでした。メタ・プラットフォームズやテスラの決算を受けてAIへの過剰投資への懸念が再燃し、ハイテク株が売られてナスダックは大きく下げました。一方で、年内の追加利上げ観測の後退で長期金利が下がり、ダウは終盤にプラス圏を回復しています。株探によると、半導体株の指数SOXは6%前後下げました。
総務省統計局が23日に公表した9月の全国消費者物価指数は、生鮮食品を除く総合が前年同月比2.1%上昇で、8月の1.7%上昇から伸びが0.4ポイント大きくなりました。生鮮食品及びエネルギーを除く総合は2.4%上昇(8月は1.9%上昇)です。
高配当株を持つ立場で確認したいこと
ここからは、この日の数字から読み取れる確認点の整理です。売買をすすめるものではありません。
- 日経平均の戻りと市場全体を分けて見る。 23日は日経平均が朝の下げの約85%を取り戻しましたが、値下がり銘柄は6割を超え、TOPIXの下落率は日経平均より大きくなりました。
- 銀行株は金利の動きとあわせて確認する。 銀行業は4日間で約6.4%下げました。報道は長期金利の低下を理由に挙げていますが、来週の日銀会合や決算で見方が変わる可能性があります。
- 増配は配当方針とセットで確認する。 KOAの増配は配当性向30%前後の方針に沿ったもので、業績が変われば配当予想も変わり得ます。ファナックも配当性向60%の方針です。
- 利回りはどの株価と予想で計算したかを確認する。 KOAの約4.13%は、発表前の23日の終値と新しい予想で計算した値です。
今後の予定
| 日付 | 予定 |
|---|
| 10月26日 | ファナックの自社株買いの取得開始(2027年4月30日まで) |
| 10月27日・28日 | 米連邦公開市場委員会(FOMC) |
| 10月29日・30日 | 日銀の金融政策決定会合 |
| 10月30日 | TOPIXの初回の定期入替 |
| 12月1日 | ファナックの中間配当(72円54銭)の効力発生日 |
フィスコによると、来週は米国の大手ハイパースケーラー(大規模なクラウド事業者)や、信越化学工業・アドバンテスト・TDKなど国内の半導体関連企業の決算も予定されています。半導体株の売りが落ち着くか、金利の低下が続くか、銀行株の下げが止まるかを、あわせて確認したいところです。
来週は日米の金融政策会合が続きます。まとめ
- 10月23日の日経平均は214円68銭安の6万2693円16銭で続落しました。朝は下げ幅が一時1400円を超えましたが、安値から1230円55銭戻し、最大の下げの約85%を取り戻しました。
- TOPIXは0.79%安で、日経平均(0.34%安)より大きく下げました。東証プライムの値下がり銘柄は61.2%でした。
- 高配当株の多い業種では、銀行業が2.28%安で33業種の下落率トップでした。株探は長期金利の低下を理由に挙げ、米10年債利回りは4.96%と5%を下回りました。銀行業は4日間で約6.4%下げています。
- KOAは年間配当予想を63円から78円へ引き上げました。23日の終値で計算した新しい予想での利回りは約4.13%です。ファナックは中間配当72円54銭と、上限500億円の自社株買いを発表しました。
- 9月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)は前年同月比2.1%上昇でした。
出典・参考
- フィスコ(財経新聞配信)「日経平均大引け:前日比214.68円安の62693.16円」 リンク
- 株探「【↓】日経平均 大引け| 続落、半導体関連に売り優勢も終盤下げ渋る (10月23日)」 リンク
- Media-IR(日本インタビュ新聞)「【株式市場】日経平均214円安で続落、AI関連に買い戻し入り下げ幅縮小」 リンク
- 株探(フィスコ提供)「日経平均は続落、朝方急落も終盤は下げ幅縮小/相場概況」 リンク
- 株探「AI関連株売りで一時6万1000円台に下落も、買い戻しで下げ渋る【クロージング】」 リンク
- フィスコ(財経新聞配信)「日経平均は続落、朝方急落も終盤は下げ幅縮小」 リンク
- 中時新聞網「韓股10月慘陷地獄!單月狂崩23%直逼股災低點 專家揭下一步」 リンク
- フィスコ(財経新聞配信)「日経平均大引け:前日比1713.40円安の62907.84円」 リンク
- 株探「東京株式(大引け)=1713円安、3カ月ぶり終値6万3000円割れ」 リンク
- Media-IR(日本インタビュ新聞)「【日経平均1713円安・AI投資不安再燃】メタの巨額設備投資に警戒、半導体株急落で6万3000円割れ」 リンク
- 株探(フィスコ提供)「日経平均は大幅反落、半導体・AI関連株への売りが重荷/相場概況」 リンク
- フィスコ(財経新聞配信)「日経平均寄与度ランキング(大引け)~日経平均は続落、TDKや日東電が2銘柄で約102円分押し下げ」 リンク
- 株探(フィスコ提供)「日経平均寄与度ランキング(大引け)~日経平均は続落、TDKや日東電が2銘柄で約102円分押し下げ」 リンク
- フィスコ(財経新聞配信)「日経平均寄与度ランキング(大引け)~日経平均は大幅反落、アドバンテストや東エレクが2銘柄で約805円分押し下げ」 リンク
- 株探(フィスコ提供)「日経平均寄与度ランキング(大引け)~日経平均は大幅反落、アドバンテストや東エレクが2銘柄で約805円分押し下げ」 リンク
- フィスコ(財経新聞配信)「東証業種別ランキング:銀行業が下落率トップ」 リンク
- 松井証券「業種別株式ランキング 値上がり率(2026/10/23 15:30)」 リンク
- フィスコ(財経新聞配信)「東証業種別ランキング:非鉄金属が下落率トップ」 リンク
- 株探「三菱UFJ(8306)株価・基本情報(2026/10/23 15:30)」 リンク
- Yahoo!ファイナンス「(株)三菱UFJフィナンシャル・グループ【8306】:株価(2026/10/23 15:30)」 リンク
- 株探「東京株式(大引け)=545円高、AI関連など買い戻され3日ぶり反発」 リンク
- 米財務省「Daily Treasury Par Yield Curve Rates(2026年10月)」 リンク
- KOA(TDnet適時開示)「2027年3月期第2四半期(中間期)連結業績予想と実績の差異及び通期連結業績予想の修正並びに期末配当予想の修正に関するお知らせ(2026年10月23日)」 リンク
- 株探「KOAは今期業績・配当予想を上方修正、AI関連機器向け伸長」 リンク
- 株探「KOA(6999)株価・基本情報(2026/10/23 15:30)」 リンク
- Yahoo!ファイナンス「KOA(株)【6999】:株価・時価総額(2026/10/23 15:30)」 リンク
- ファナック(TDnet適時開示)「剰余金の配当(中間配当)に関するお知らせ(2026年10月23日)」 リンク
- 株探(MINKABU PRESS)「ファナック、FA好調で27年3月期業績予想を上方修正 自社株買いも発表」 リンク
- ファナック(TDnet適時開示)「自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ(2026年10月23日)」 リンク
- 株探「ファナック(6954)株価・基本情報(2026/10/23 15:30)」 リンク
- Yahoo!ファイナンス「ファナック(株)【6954】:株価・時価総額(2026/10/23 15:30)」 リンク
- フィスコ(財経新聞配信)「米国株式市場はまちまち、AI過剰投資への懸念が再燃」 リンク
- 株探「米国市場データ NYダウは11ドル高と3日続伸 (10月22日)」 リンク
- 株探「本日のAI関連株急落、AI技術の収益化への不透明感が背景」 リンク
- 日本銀行「外国為替市況(2026年10月23日)」 リンク
- 日本銀行「外国為替市況(2026年10月22日)」 リンク
- 株探(フィスコ提供)「東京為替:ドル・円は大幅安、午後は円買い優勢」 リンク
- 総務省統計局「2025年基準 消費者物価指数 全国 2026年(令和8年)9月分(2026年10月23日公表)」 リンク
- 米連邦準備制度理事会(FRB)「Meeting calendars and information(2026 FOMC Meetings)」 リンク
- 日本銀行「金融政策決定会合の運営(開催日程)」 リンク
- JPX総研「TOPIX初回定期入替における選定結果(2026年10月30日実施)及び構成銘柄一覧(2026年10月7日公表)」 リンク
- JPX総研「東証指数算出要領(TOPIX)」 リンク
- 株探「来週の株式相場に向けて=AI株急落に歯止めはかかるか、米ビッグテック決算など注目」 リンク
本記事は、市場データと会社開示を整理したもので、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は、ご自身の責任で行ってください。
この記事の前提
本記事は、筆者が実際に行っている高配当株投資、配当金管理、株主優待利用の記録をもとに作成しています。記事内の数値や見解は、公開日または最終更新日時点の情報です。
出典・確認日
配当金や保有状況は、証券口座の入金履歴、資産管理シート、企業IR・公式資料などを確認して整理しています。確認日:2026年10月24日
投資助言ではありません
本記事は特定の銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。投資判断は、ご自身のリスク許容度や資産状況を踏まえて行ってください。
運営者や情報の扱い方については、運営者情報、編集方針・情報の出典、プライバシーポリシー、お問い合わせをご確認ください。
投資ニュース解説
日経平均は一時1400円超安から214円安まで戻す、銀行株は下落率トップ|10月23日の高配当株とKOAの増配
2026年10月23日、日経平均株価は前日比214円68銭安(0.34%安)の6万2693円16銭で、2日続けて下げました。朝方は前日の米国でハイテク株が売られた流れを受けて下げ幅が一時1400円を超え、株探によると安値は6万1462円61銭でした。その後は買い戻しが入り、終値では下げ幅を大きく縮めています。
結論から書くと、この日は「日経平均は大きく戻したのに、高配当株の代表である銀行株は下げが続いた」一日でした。安値から終値までに1230円55銭戻し、朝の最大の下げの約85%を取り戻した一方、東証33業種では銀行業がマイナス2.28%で下落率のトップでした。株探は、長期金利の低下が続いて銀行株に売りが出たと伝えています。
この記事では、23日の値動きを指数・寄与度・業種に分けて整理し、銀行株の下げを金利の動きとあわせて確認します。そのうえで、年間配当予想を引き上げたKOAと、中間配当と自社株買いを発表したファナック、9月の全国消費者物価指数をまとめます。
結論:日経平均は0.34%安、TOPIXは0.79%安
※指数はフィスコ・株探・Media-IR、安値は株探、比率はフィスコ。前日終値からの下げ幅は終値と安値からの計算です。
前日の22日は売買代金が概算7兆569億円でしたが、23日は8兆9383億円に増えました。日経平均の下落率は0.34%にとどまった一方、TOPIXは0.79%下げ、値下がり銘柄は6割を超えています。指数の下げ幅は小さくても、市場全体では売りが多い日でした。
日経平均はなぜ下げ、なぜ戻したのか
朝の下げ:米ハイテク株安とAI投資への懸念
フィスコによると、23日の東京市場は前日の米国市場でハイテク株が売られた流れを受け、半導体・AI関連株を中心に売られました。米メタ・プラットフォームズやテスラの決算を受け、AI分野への巨額投資が収益に結び付くかを巡る懸念が再燃し、中東情勢を巡る警戒から原油相場が上昇したことも重しになったと伝えています。
株探によると、日経平均は240円79銭安の6万2667円05銭で取引を始め、取引時間中としては7月31日以来、約3カ月ぶりに6万1000円台まで下げました。
後場の戻り:先物のプラス転換と半導体株の買い戻し
株探は、後場に米ナスダック100指数の先物がプラスに転じたことや、アドバンテストとソフトバンクグループの下げ幅が縮まったことを受けて、日経平均が下げ渋ったと伝えています。フィスコは、韓国の株価指数KOSPIが戻りに転じ、半導体株に買い戻しや値ごろ感からの買いが入ったと伝えました。終盤には6万2786円89銭まで戻しています。
いずれも報道が挙げた背景で、どの材料がどれだけ株価を動かしたかを数字で切り分けることはできません。
寄与度で見ると、TDKが約79円の押し下げ
フィスコの集計による23日の主な寄与度は次のとおりです。
※寄与度はフィスコの集計(財経新聞・株探で配信)。日経平均の構成銘柄は値上がり81、値下がり144、変わらず0で、値上がり銘柄の寄与度の合計はプラス262.89円、値下がり銘柄の合計はマイナス477.57円でした。
前日の22日に約446.60円押し下げたアドバンテストは、23日は約6.47円の押し下げにとどまり、東京エレクトロンはわずかに押し上げました。
どれだけ戻したのか
ここからは、終値・安値・寄与度から計算した数字です(寄与度はフィスコの集計値を使った単純な割合で、予想ではありません)。
朝の下げのうち8割以上を取り戻し、終値での下げは最大の下げの約15%でした。NT倍率が上がったのは、日経平均よりTOPIXのほうが大きく下げたためです。前日はアドバンテストなど一部の値がさ株が日経平均を大きく押し下げましたが、23日はその銘柄の下げが小さくなり、日経平均の下げは小さく見えました。一方で、値下がり銘柄は6割を超えています。
高配当株の業種:銀行が下落率トップ、不動産は上昇率トップ
高配当株の多い業種の騰落率
10月23日は、東証33業種のうち上昇が8業種、下落が25業種でした。高配当株が多い業種の騰落率は次のとおりです。
※フィスコ・松井証券の業種別騰落率(2026年10月23日・22日)。
上昇率の上位は不動産業(+2.05%)、小売業(+1.20%)、水産・農林業(+0.89%)、食料品(+0.63%)、医薬品(+0.54%)でした。下落率の上位は銀行業(−2.28%)、海運業(−2.10%)、非鉄金属(−1.76%)、鉄鋼(−1.48%)、機械(−1.42%)です。
メガバンクでは、三菱UFJフィナンシャル・グループの株価が3295円(78円安、2.31%安)でした。22日の58円安とあわせて、2日で136円下げています。会社予想の1株配当(2027年3月期)は96円で、Yahoo!ファイナンスの表示では配当利回り(会社予想)は2.91%でした。
銀行株の下げと金利の動き
株探によると、23日はりそなホールディングスが、長期金利の低下が続いて銀行株への売り圧力が強まったとして下げました。株探は、東京市場では長期金利の低下で金融株も売られたと伝えています。米国では、米財務省の公表値で10年国債の利回りが21日の5.13%から22日には4.96%へ下がり、5%を下回りました。
銀行業の騰落率は、20日がマイナス4.33%、21日がプラス2.33%、22日がマイナス2.11%、23日がマイナス2.28%でした。4日分を掛け合わせると約0.936倍で、4日間で約6.4%の下げです(業種別騰落率の表示値からの概算)。
ここからは分析です。一般に、金利が下がると銀行は貸し出しの利ざやが広がりにくいと見られやすく、銀行株には向かい風と受け止められがちです。ただし、23日の銀行株の下げを金利だけで説明できるかは確認できていません。また、日本の長期金利の当日の水準は一次情報で確認できなかったため、この記事では数値を扱いません。銀行株を持っている立場では、数日の値動きで判断せず、来週の日銀の金融政策決定会合と各行の決算を確認したいところです。
KOAが年間配当予想を78円へ増配
会社の発表
東証プライムに上場するKOA(6999)は10月23日の取引終了後、2027年3月期の期末配当予想を1株31円50銭から46円50銭へ15円引き上げ、年間配当予想を63円から78円に修正すると発表しました。前期(2026年3月期)の年間配当は32円です。
同時に、連結営業利益の予想を53億6000万円から83億1000万円へ55.0%増額しました。中国を中心としたAI関連機器向けの伸長などを理由に挙げています。なお、当期純利益の予想には、中国子会社の移転に伴う移転補償金30億9800万円の特別利益が含まれます(前回の予想に織り込み済み)。
KOAの配当方針は、1株当たり年間配当の下限を30円とし、連結配当性向30%前後を目安にするものです。修正後の1株当たり利益の予想260.07円に対して、年間配当予想78円の配当性向は約30%で、方針と同じ水準です。
株価と配当利回り
※配当・業績予想は会社の開示(2026年10月23日、TDnet)、株価は株探・Yahoo!ファイナンス。利回り・100株あたりの金額は会社開示と株価からの計算です。時価総額は約707億円(株探)で、規模区分の目安では小型です。
年間配当予想78円は、前期の32円の約2.4倍です。23日の株価は1889円(76円安、3.87%安)でしたが、配当予想の修正は取引終了後の発表なので、この株価には発表の内容は反映されていません。
ここからは分析です。配当性向の目安に沿った増配で、利益の予想が上がれば配当も増える仕組みです。裏返せば、業績が下振れすれば配当予想も変わり得ます。小型株は値動きが大きくなりやすいため、利回りの数字だけでなく、AI関連機器向けの需要が下期も続くかと、純利益に特別利益が含まれていることを確認したいところです。
大型株ではファナックが中間配当と自社株買いを発表
時価総額で大型(約5兆4879億円、株探)のファナックは23日の取引終了後、9月30日を基準日とする中間配当を1株72円54銭にすると決めました。前期の中間配当は51円33銭で、約41%の増加です。ファナックは連結配当性向60%を基本方針としており、利益に応じて配当額が変わります。効力発生日は12月1日です。
あわせて、1000万株(自己株式を除く発行済株式総数の1.08%)・500億円を上限とする自社株買いも決めました。取得期間は10月26日から2027年4月30日までです。23日の株価は5587円(37円安)で、発表は取引終了後でした。
米国株・金利・為替と9月の物価
フィスコによると、22日の米国株式市場はまちまちでした。メタ・プラットフォームズやテスラの決算を受けてAIへの過剰投資への懸念が再燃し、ハイテク株が売られてナスダックは大きく下げました。一方で、年内の追加利上げ観測の後退で長期金利が下がり、ダウは終盤にプラス圏を回復しています。株探によると、半導体株の指数SOXは6%前後下げました。
総務省統計局が23日に公表した9月の全国消費者物価指数は、生鮮食品を除く総合が前年同月比2.1%上昇で、8月の1.7%上昇から伸びが0.4ポイント大きくなりました。生鮮食品及びエネルギーを除く総合は2.4%上昇(8月は1.9%上昇)です。
高配当株を持つ立場で確認したいこと
ここからは、この日の数字から読み取れる確認点の整理です。売買をすすめるものではありません。
今後の予定
フィスコによると、来週は米国の大手ハイパースケーラー(大規模なクラウド事業者)や、信越化学工業・アドバンテスト・TDKなど国内の半導体関連企業の決算も予定されています。半導体株の売りが落ち着くか、金利の低下が続くか、銀行株の下げが止まるかを、あわせて確認したいところです。
まとめ
出典・参考
本記事は、市場データと会社開示を整理したもので、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は、ご自身の責任で行ってください。
この記事の前提
本記事は、筆者が実際に行っている高配当株投資、配当金管理、株主優待利用の記録をもとに作成しています。記事内の数値や見解は、公開日または最終更新日時点の情報です。
出典・確認日
配当金や保有状況は、証券口座の入金履歴、資産管理シート、企業IR・公式資料などを確認して整理しています。確認日:2026年10月24日
投資助言ではありません
本記事は特定の銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。投資判断は、ご自身のリスク許容度や資産状況を踏まえて行ってください。
運営者や情報の扱い方については、運営者情報、編集方針・情報の出典、プライバシーポリシー、お問い合わせをご確認ください。
ぺろり
地方在住の35歳会社員。妻と子どもの3人家族、住宅ローンあり、車2台必須の家計で高配当株投資を継続中。2025年の税引後年間配当は790,742円、2021年から2026年6月までの税引後受取配当は累計3,210,166円です。SBI証券・楽天証券の実入金データをもとに、毎月の配当実績、株主優待、配当管理アプリ、新NISAを実体験ベースで記録しています。
-投資ニュース解説
-KOA, TOPIX, ファナック, 増配, 日経平均, 銀行株, 高配当株