配当管理アプリ「シンプル配当管理」がアップデートされ、以前のレビューで気になっていた点が改善されました。
今回紹介する変更は、公式のお知らせによると、2026年9月15日にアプリ版v2.3.3とWeb版で提供されました。2026年9月19日時点で確認した主な変更は、USD建て保有銘柄の円換算、複数口座の配当計算、証券会社の登録、国内ETF・ETN・REITの検索強化の4点です。
公式情報を見るだけでなく、実際の保有データとCSVエクスポートを使って動作を確認しました。
確認環境はWeb版です。
結論:前回気になった弱点がかなり改善された
以前公開した「シンプル配当管理」を使ってみたレビューでは、米国株の取得金額が正しく円換算されないこと、証券会社を区別できないこと、一部のETF・REITが検索に表示されないことを気になる点として挙げました。
今回のアップデートでは、これらの問題が改善されています。特に、米国株の取得額ベース利回りが実態とかけ離れていた問題が修正された点は、米国株を保有している人にとって大きな改善です。
今回確認した4つの改善点
| 改善点 | 実際に確認できたこと |
|---|---|
| USD建て銘柄の円換算 | ドルの取得単価から取得金額が概算の円で表示された |
| 複数口座の配当計算 | 特定預りとNISA預りへ年間配当実績が分けて反映された |
| 証券会社の登録 | 保有銘柄に証券会社を登録でき、CSVにも出力された |
| ETF・REIT検索 | 1555や8966を銘柄コードから検索できた |
USD建て銘柄の取得金額が円換算されるようになった
以前レビューしたAndroid版v2.3.2では、米国株の取得単価をドルで入力しても、その数値が円として扱われていました。ARCC(ARES CAPITAL CORP)では、取得額ベース利回りが1,611.36%と表示されていました。
アップデート後、ARCCの保有数を260株、取得単価を13.1029ドル、通貨をUSD、口座種別を特定預りとして登録しました。証券会社は楽天証券、資産クラスは国外株式を選択しています。

登録後の一覧では、取得単価は「USD 13.10」、取得金額は「537,886円(概算)」、年間配当(実績)は55,584円、取得額ベース利回りは10.33%と表示されました。以前の1,611.36%から、実態に近い10%台へ改善しています。なお、前回確認時とは年間配当(実績)の集計期間が異なるため、旧表示の利回りを現在の配当額で単純に再計算した値とは一致しません。

確認時の画面では、ECB(欧州中央銀行)の参照レートで概算換算されていました。表示された取得金額から逆算すると1USD=約157.89円(2026年9月18日時点)で、ドルの数値がそのまま円として扱われる問題は解消されています。
ただし、使用されるのは日々更新される参照レートです。証券会社で実際に約定したときの為替レートや、確定した円換算取得額と一致するとは限りません。
複数口座(特定預り・NISA預り)へ配当実績が分けて反映された
複数口座の計算は、ヤマハ発動機を特定預り100株とNISA預り300株に分けて登録して確認しました。
| 口座種別 | 保有数 | 取得金額 | 年間配当(実績) | 取得額ベース利回り |
|---|---|---|---|---|
| 特定預り | 100株 | 98,600円 | 2,790円 | 2.83% |
| NISA預り(成長投資枠) | 300株 | 345,300円 | 7,500円 | 2.17% |

特定預りでは、2026年9月4日の1,993円と2026年3月26日の797円が直近12カ月の受取記録となり、銘柄詳細の年間配当実績は2,790円と表示されました。

NISA預りでは7,500円の受取記録があり、銘柄詳細にも年間配当実績として7,500円が反映されています。

受取配当履歴にはもう1件、2025年9月5日の特定預り1,993円もありますが、確認日である2026年9月19日時点では直近12カ月の対象外でした。以上から、同じ銘柄を特定預りとNISA預りで保有している場合でも、受取配当の口座種別に応じて年間配当実績がそれぞれの保有分へ割り当てられることを確認できました。
ただし、上の表の2行は同じ条件での比較ではありません。特定預りの2,790円は税引後の入金額2回分(2026年9月4日1,993円+2026年3月26日797円)、NISA預りの7,500円は非課税の入金額1回分で、3月の配当は受取記録がありません。取得単価も購入時期によって違うため、口座種別ごとの取得額ベース利回りをそのまま比べる数値ではありません。
保有銘柄ごとに証券会社を登録できる
保有銘柄の登録・編集画面に「証券会社」の項目が追加されました。実際にARCCへ楽天証券、ヤマハ発動機のNISA預り300株へSBI証券を登録できました。
CSVエクスポートを確認すると、「証券会社」列が追加され、登録した楽天証券やSBI証券が出力されました。未入力の銘柄は空欄になるため、証券会社の登録は任意です。
複数の証券会社で同じ銘柄を保有している場合に区別しやすくなりました。ただし、証券口座との自動連携ではなく、証券会社名や保有情報は自分で登録・更新する必要があります。
国内ETF・ETN・REITの銘柄検索も改善
以前は、一部のETFやREITについて、銘柄コードを入力しても候補が表示されないことがありました。
公式のお知らせでは、東証上場のETF・ETN・REIT約540銘柄が検索対象へ追加されたと案内されています。実機ではETFの1555とREITの8966を確認しました。ETNは今回の実機確認対象に含めていません。


これまでも未登録銘柄として手入力できましたが、コード検索から登録できる銘柄が増えたことで、入力の手間や銘柄名の入力ミスを減らせます。
アップデート後も注意したい点
以前に取得単価を円換算して入力した人は修正が必要
通貨をUSDにしたまま取得単価を円で入力していた場合は、銘柄詳細の「編集」から取得単価をドルに直すか、通貨をJPYへ変更する必要があります。前回のレビューを参考に円換算して入力した場合も該当するため、登録内容を確認してください。
円換算額は概算
USD建て銘柄の取得金額にはECBの参照レートが使われます。証券会社での実際の購入時レートや手数料を使った取得金額ではないため、厳密な損益管理用ではなく、取得額ベース利回りを見るための概算値です。参照レートは毎日更新されるため、取得金額と取得額ベース利回りは為替の動きに応じて日々変わります。
年間配当(実績)は税引後の入金ベース
アプリの年間配当(実績)は、実際に口座へ入金された金額の合計です。特定預りは税引後、米国株はさらに現地課税後の金額が記録されます。ARCCの10.33%やヤマハ発動機の特定預り2.83%も税引後ベースの数字で、証券会社が表示する税引前の予想利回りより低く出る点に注意してください。
保有銘柄は自分で更新する
証券会社名を登録できるようになりましたが、証券口座との自動連携ではありません。買い増しや売却によって保有数・取得単価が変わった場合は、引き続き自分で編集する必要があります。
株価や予想配当を見るアプリではない
シンプル配当管理は、自分が実際に受け取った配当を記録し、積み上がりを振り返るためのアプリです。リアルタイム株価や将来の予想配当を確認する投資情報アプリとは用途が異なります。
まとめ
- USD建て保有銘柄の取得金額が概算の円へ換算される
- 同一銘柄の年間配当実績が口座種別ごとに割り当てられる
- 保有銘柄へ証券会社を登録でき、CSVにも出力される
- 国内ETF・ETN・REITを検索できる銘柄が増えた
前回のレビューで気になっていた弱点が減り、米国株や複数口座を含めた配当実績を管理しやすくなりました。
公式情報
※本記事は2026年9月19日時点の公式情報と、実際に確認した画面をもとに作成しています。アプリの仕様は今後変更される可能性があります。
本記事は、個人の投資実績と利用体験を記録したもので、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は、ご自身の責任で行ってください。
この記事の前提
本記事は、筆者が実際に行っている高配当株投資、配当金管理、株主優待利用の記録をもとに作成しています。記事内の数値や見解は、公開日または最終更新日時点の情報です。
出典・確認日
配当金や保有状況は、証券口座の入金履歴、資産管理シート、企業IR・公式資料などを確認して整理しています。確認日:2026年9月19日
投資助言ではありません
本記事は特定の銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。投資判断は、ご自身のリスク許容度や資産状況を踏まえて行ってください。
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